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等身大の自分でいるということ

自分の力量を見失わないようにしたい。

今の職場は「俺はできる!」「俺は凄い!」とアピールしたがる人間が多い。
それが全体の気風としてあるから、弱い人間は残らないし、残る人間は傲慢になる。
仕事を上手く運ぶことよりも、自分の力を誇示すること、人の手を借りないで業務をこなすことに執心してしまい、仕事の目的が見えなくなる。

昨日出張して戦ったところは、特にそうやって自分の力を誇示する人が多いところだった。
入ってふた月くらいの新人の娘が、意地を張ってフォローを拒否していた。加えて、俺に「大丈夫ですか?」と、気遣っているポーズをとってみたりする。
その実、自身の仕事が山積していて、余裕がないにもかかわらず、ね。
このままでは仕事が回らないからと、俺が無理矢理割って入ってフォローしたら、凄い形相で止めに入った。
俺は「仕事が回ってないときにそれをきちんと見極めて、人に頼ったり人を使ったりするのも強さなんだよ」と言ったら、かなりムッとした様子で引き下がった(笑)。
あれは彼女の性格というよりは、あの場所の先輩たちが一様にああいう態度を見せているから後輩も自然とそうなるんだろうね。
根性はあるのに、もったいないよね。

仕事というのは、自分がいかに重要な役割を果たすかではない。今ある戦力で目的をいかに効率よく達成するか、それだけなんだ。
自分の力量を見せ付けるような、自己満足の仕事の仕方をしていたんでは、その人の力量の伸びしろにも、早いうちに限界が見えてきてしまう。
自分の力でできることは精一杯こなす。ただ、自分の力がどこまで及ぶかをきちんと知っておいて、無理があるときは人に頼む。人に頼る。人に助けてもらう。もっと言うと「人に頭を下げて頼める自分でいる」「助けてもらえる自分でいる」ということ。
そういう自分でいれば、どんな状況でもなんとか破綻せずに乗り越えていける。そうやってひとつひとつ乗り越えていくことで、自分の力も際限なく伸びていく。自分の力の伸びしろに限界を作らない、ということなんだ。
意地や負けん気は必要だよ。
でもそれは人に見せるものじゃない。自分の腹の中にグッと溜めて、地に足をつけて一歩一歩力を伸ばしていくしかないんだ。

いつだって自分の力量をきちんと知っていたい。
等身大の自分を見失わずにいきたいよね。
by taromiles | 2007-03-12 15:24 | 想い
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